ボクは小学生の頃から釣りが好きで
釣りの雑誌やカタログをよく見ていた。
中でも外国から入ってきた
「ルアーフィッシング」を紹介する写真に魅せられた。
幼いボクにとってそこで目にする写真は
とても美しくダイナミックで
釣り少年の心をいつも掻き立てた。

その当時に目にした写真は
いまでもしっかりと
ボクの脳裏に焼き付いている。

「写真の持つ力」

いつの間にか
人を惹き付ける
ハッとさせる
そんな写真を撮ってみたいと
思うようになっていた。

20代のボクは
プロのフォトグラファーを目指し
コマーシャル写真の世界へ飛び込んだ。

未だアシスタントだったボクは
雑誌であれば一ヶ月
広告やカタログでさえ半年で
その「写真」は役目を終える運命
であることに気付いた。
日々膨大な数のヴィジュアルが
生まれては消えていく。
目まぐるしくも儚い、、。

ボクはふと
小学生の頃遠足に付いてきていた
カメラマンの姿を思った。
レンズを向けられはにかむ笑顔
そんな何気ない写真は
ボクの永久保存版の一枚となっている。

厳しいプロの世界で鍛えられ
海外も含め数多くの撮影の場を与えてもらった。
現場は常にクリエイティブ。
クライアントと様々な意見を交わし
白熱のシューティングが繰り広げられ
多くの信頼を勝ち得た。
芸能人からオファーを受けることもあった。

でも生み出した写真はいつだって期間限定のもの。
情熱をもって取り組み
懸命にシャッターを切った写真は
その役目が終われば
過去のものとなる。
華やかな衣装に身を包み
微笑むミューズ達。
そんな美しく神々しい写真でさえ
その生涯は儚くも短い。
それがコマーシャル写真の宿命なのです。

そんなコマーシャルの世界で
プロのフォトグラファーとして
エキサイティングな時間を過ごしてきた
今だから思うこと。

かつての釣り少年の脳裏に
残り続けた一枚のように、
小学校の遠足の幼い写真が
ボクの大切な一枚であるように、
家族揃って撮った何気ない写真が
ファミリーヒストリーを語る素敵な一枚となるように、、

誰かにとって一生モノとなる
とても大切な写真を撮る決意。

「写真の持つ力」

培ってきた感性と
プロとして得た多くの信頼を背に
これからもいっぱい汗をかきながら
果敢にシャッターを切って行きたいと
思うのです。

その写真があなたの
輝かしい人生を物語る
大切な一枚となる事を信じて。

スタジオ☆バンビーナ
Tatsuya  Kitagawa